ランチの主役、大和ポークのカツ丼
昼の久家を語るなら、まずカツ丼から始めたい。ランチで半数以上の客が選ぶというこの一皿は、地元奈良の大和ポークに生パン粉をふんわりまとわせ、菜種油で丁寧に揚げたカツが主役だ。そこへグリーンファームから仕入れた新鮮な卵を、一から引いた出汁にたっぷり含ませてとろとろに仕上げ、カツを包むように丼へ載せる。サクサクの衣とジューシーな肉、とろりとした卵が一度に押し寄せる。長く定評を誇る名物というのも頷ける完成度だ。
洋食の血を引くカレー、五色の芳飯弁当
久家のもう一つの顔がカレーである。洋食屋で修業した三代目から受け継いだレシピを独自に磨き、一晩寝かせて旨味を凝縮させている。定番のエビフライカレーに加え、優しい出汁で割ったカレーうどんも用意があり、和食店ならではの一品に仕上がっている。
弁当にも名物がある。芳飯弁当は白・黄・赤・緑・黒の五色の具をご飯に乗せた品で、もとは寺の料理に由来する。具材は奈良産にこだわり、弁当コンテストでは優秀賞を得た。丼もの、うどん、寿司、洋食まで並ぶ久家の品書きは、定食屋として始まった初代から代を重ねるごとに広がってきたものだ。
個室での会席と、幅広い仕出し
料理をゆっくり味わうなら2階の個室がいい。和を基調とした2部屋は椅子とテーブルのお座敷で、4名から16名まで対応する。会席は決まった形を持たず、予算と要望に合わせて一席ずつ仕立てる。前日までの予約が基本だ。
仕出しの品揃えも厚い。会席膳や松花堂、会議弁当、幕の内、寿司・オードブル、おせち、お食い初めの焼鯛まで揃い、配達や出張料理にも応じる。会席料理を凝縮した野立て三段弁当は、役員会などの会議でも喜ばれている。


